エメラルド(Emerald) 和名:翠玉(緑柱石)モース硬度:7.5-8 誕生石の意味:精神の安定
●5月の誕生石エメラルドの色・特徴
5月の誕生石エメラルドはアクアマリンなどと同じベリルの一種です。
クロムやバナジウム少量含有される事により、緑色〜黄緑色に発色した誕生石で、黒雲母や、クォーツ、クリソベリル、フェナサイトなどと共産する事があります。六方晶系に属した柱状の結晶体として産出され、緑柱石とも呼ばれています。
5月の誕生石エメラルドの、世界最高の鉱山として名高いのがコロンビアのムソー鉱山です。濃い緑色をしていながら、柔らか味のある輝きを持つエメラルドが産出されています。
大きくキズの少ないものの方が価値が高いとされていますが、非常にインクルージョン(内包物)が多い宝石のため、キズ自体が天然物の標識ともなっています。
見た目の美しさと耐久性の向上のために、ほとんどのエメラルドがオイル処理をされています。
エメラルドは結晶の性質上からも、一定方向からの衝撃に極端に弱ので、ぶつけたりしないよう注意が必要です。
エメラルドの名前は、サンスクリット語の”スマラカタ”から、ギリシャ語の”スマクラグドス”、ラテン語の”スマラグダス”と変化してゆき、古代フランス語の”エスメラルダ”を経て、現在の”エメラルド”となったとされています。
エメラルドの多くは、四角く、四隅のコーナーにもカット面のある「エメラルドカット」と呼ばれる形にカットされています。
エメラルドカットは、エメラルドの原石から最大限に色、形、つやを生かす事ができる形です。
シャトヤンシー効果の表れる「エメラルド・キャッツアイ」やスター効果の表れる「スターエメラルド」が産出される事もありますが、いずれも非常に珍しく貴重なものです。
SUPER STONES
●5月の誕生石エメラルドのお話
5月の誕生石エメラルドは古代より愛され、バビロニア帝国などで美の女神・ヴィーナスに捧げる宝石として扱われてきました。
エメラルドは、かの有名な絶世の美女クレオパトラも愛した宝石として有名です。エメラルドを愛するあまり、自身のためのエメラルド鉱山まで所有していたそうです。
クレオパトラはエメラルドを宝飾品として使用したり、砕いて粉末状にし、アイシャドウとしても使用していたようです。ナイル河の近くより古代の採掘跡が発見され、かつて、エメラルドが採掘されていたことが判明しました。
マヤ文明や、アステカ文明を築きあげたインディオたちも、聖なる石として、エメラルドを崇めていました。
5月の誕生石エメラルドは、その美しさから人々を魅了し続け、エメラルドの鉱山をめぐる争いが繰り返されてきました。
16世紀の終わりには、スペイン人がコロンビアのエメラルド鉱山の存在を嗅ぎつけ、鉱山を征服し、その後広い地域に渡っていきました。
コロンビアのエメラルドは宝飾品や彫刻などにされ、ヨーロッパ、トルコ、イラン、インドなどの王室に持ち込まれました。
エメラルドはそのような歴史を持ちながらも、神秘的な美しさによって、現在に至るまで愛され続けている誕生石です。
●5月の誕生石エメラルドの意味・効果
5月の誕生石エメラルドは、美しい緑色から、古来より心や精神をリラックスさせるすばらしいヒーリングストーンとして利用されてきました。
クレオパトラがアイシャドウとして使っていた事からも、目の病気や、神経の病気を癒すために効果があるとされています。瞳を美しくする石とも言われており、異性を魅了する力を与えてくれる誕生石です。
母親が子供を愛するように、愛で包み込むパワーを与えてくれるともいわれています。自らの持つ愛情を最大限に増幅させる効果もあり、一途さ、誠実さを授けてくれる宝石です。
疲れた心を癒し、イライラした感情を鎮め、思考能力をアップして精神的に成長する手助けもしてくれる誕生石です。
●5月の誕生石エメラルドの産地
ブラジル、ロシア、コロンビア、ザンビア、マダガスカルなど